どうしてここまで違うのか──。五輪招致を巡る贈賄疑惑について「開催都市・TOKYO」の小池百合子都知事(66)、舛添要一前都知事(70)、猪瀬直樹元都知事(72)はまったく異なる反応を見せている。
「まずは推移を見守りたい。粛々と準備を重ねたい」
小池氏が静観する姿勢を示したのに対し、舛添氏は、渦中の日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)の釈明会見について、ツイッターに〈この程度の発言なら、国際的には意味はなかったのではないか〉〈JOCのイメージをむしろ傷つけたような気がする〉と綴り鼻息は荒い。
一方の猪瀬氏は、SNSで〈セネガルはフランスの旧植民地でありフランスはいまも宗主国として動向を監視・介入する立場です。(中略)ゴーンさんの事件とは関係がありませんし、東京2020に対してことを荒立たせる必要もありません〉と、日産のカルロス・ゴーン前会長(64)逮捕へのフランス側の「意趣返し説」を否定し、大事にすべきでないというトーンだ。
竹田氏がフランス当局から追及されているのは、招致の過程で、国際オリンピック委員会(IOC)に影響力のあったラミン・ディアク・国際陸上競技連盟前会長に、シンガポールのコンサルタント会社を通して贈賄工作をしたというもの。
1月15日の会見で、竹田氏は疑惑を否定したが、わずか7分足らずで、「質疑に対応しなかったのは竹田氏側の判断ミスでしょう。“守秘義務だから”“捜査の関係もあるから”と前もって断わった上で、堂々と応対すべきでした」(スポーツジャーナリストの二宮清純氏)と批判が起こっている。