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解熱鎮痛剤は週4錠以上服用で依存症リスク 重篤副作用も

お守り感覚が危ない

 埼玉県に住む会社員のA氏(59)は、勤務中に熱っぽさを感じ、解熱鎮痛剤を飲んだ。頭痛や歯の痛み、腰痛などでも服用している常備薬だ。

「放置して痛みが悪化するのが嫌なので、いつも財布に入れて持ち歩き、少しでも熱や痛みの気配を感じたら飲むようにしています。なんだかんだで週に4~5錠は飲む。ただ、最近あまり効かなくなったように感じるんです」

 A氏のような市販薬の服用に警鐘を鳴らすのは、『その「1錠」が脳をダメにする』の著者で薬剤師の宇多川久美子氏だ。

「常備薬を持ち歩くこと自体はいいのですが、継続的に週に4錠以上飲むというのは依存症の恐れがあります。薬を飲み続けると耐性ができて効き目が落ちていく。そこで効かない分、薬を飲む量を増やしてしまう悪循環に陥り、自覚のないまま依存を深めていく人が多い」

 ドラッグストアが増えコンビニで深夜でも買えるようになった市販薬で依存症になるケースが増えているという。医師で保険薬局の経営者でもある狭間研至氏はこう話す。

「頭痛持ちの人などで、薬が切れるのが怖いとか、飲まないとだるい、などといって解熱鎮痛薬を常に飲み続ける人がいますが、成分によっては、胃が荒れたり、腎臓に影響を与えたりするものもあります。

 そもそも頭痛の原因がわからないまま症状だけ抑えても、根本治療にはならず、むしろその陰にある大きな病気を隠してしまっているかもしれません」

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