芸能

立川談志の歴史的高座が相次ぎ商品化される喜び

次々と商品化される談志の魅力は?

 音楽誌『BURRN!』編集長の広瀬和生氏は、1970年代からの落語ファンで、ほぼ毎日ナマの高座に接している。広瀬氏の週刊ポスト連載「落語の目利き」より、亡くなってなお、存在感が一向に衰えない立川談志のCDやブルーレイなど、新商品が続々と発売される現状とその魅力についてお届けする。

 * * *
 亡くなって7年、立川談志の存在感は一向に衰えない。昨年末、また新商品が立て続けに登場した。

 命日の11月21日にキントトレコードがリリースしたのはCD2枚組の「家元の軌跡 談志42歳」。当時定席だった東宝演芸場の1978年5月上席で談志が演じた『勘定板』『権助提灯』『漫談・政治放談』『持参金』『短命』『二階ぞめき』『漫談・平等論』を収録している。この芝居は柳亭金車の真打披露興行で、談志はトリではない。寄席の浅い出番で軽く演じる談志が聴けるのがこの商品の最大のポイント。『権助提灯』『短命』は40代音源の初商品化で、テンポ良く畳み掛ける『短命』は寄席の談志ならではの名演だ。

 12月4日にはブルーレイ4枚組の「談志独演会 一期一会(上)」が竹書房より発売された。収録されているのは『田能久』(2008年1月12日)、『居残り佐平次』(2004年3月27日)、『大工調べ』(2007年3月26日)、『富久』(2003年1月25日)、『権助提灯』『文七元結』(共に2006年12月19日)、『へっつい幽霊』(2007年1月12日)、『らくだ』(2003年10月4日)。『田能久』のみ初出映像で、他はすべてWOWOWの特番「はじめての談志×これからの談志」で2016年、2017年にオンエアされたものだ。この特番は2018年、2019年にも放送されており、残りは「下」(発売日未定)に入るということだろう。

 民話系の『田能久』は最晩年の談志十八番だが、昨年発売のCD5枚組「立川談志落語集成1964-2004」第3集(NHK)に2004年の口演が収められるまで21世紀の公式音源がなかった。今回の映像商品化は嬉しい限りだ。

トピックス

田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
暴力団幹部たちが熱心に取り組む若見えの工夫 ネイルサロンに通い、にんにく注射も 「プラセンタ注射はみんな打ってる」
NEWSポストセブン
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
宇宙飛行士で京都大学大学院総合生存学館(思修館)特定教授の土井隆雄氏
《アポロ11号月面着陸から55年》宇宙飛行士・土井隆雄さんが語る、人類が再び月を目指す意義 「地球の外に活動領域を広げていくことは、人類の進歩にとって必然」
週刊ポスト
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
佐々木朗希のメジャーでの活躍は待ち遠しいが……(時事通信フォト)
【ロッテファンの怒りに球団が回答】佐々木朗希のポスティング発表翌日の“自動課金”物議を醸す「ファンクラブ継続更新締め切り」騒動にどう答えるか
NEWSポストセブン
越前谷真将(まさよし)容疑者(49)
《“顔面ヘビタトゥー男”がコンビニ強盗》「割と優しい」「穏やかな人」近隣住民が明かした容疑者の素顔、朝の挨拶は「おあようございあす」
NEWSポストセブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン