最新刊『僕たちはもう働かなくていい』の中で、自身の「AI(人工知能)論」を詳しく展開する堀江貴文氏は、アマゾンの実態などを踏まえ、人の仕事はドラスティックにAIやロボットに置き換えられると予測する。堀江氏が説く「AI時代の生き方」を紹介する短期集中連載の第2回では、経営者の視点から、仕事のAI化、ロボット化の行方を占う。
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最近の詳しい状況について拙著『僕たちはもう働かなくていい』にまとめたが、身の回りの仕事や生活は、すでにAIやロボットによって大きな変化がもたらされている。私たちにいま問われているのは、「仕事が奪われる」とかいう次元の問題ではない。AIやロボットによってリデザインされる世界を、どう生きるかという話だ。
間違いなく、いまある仕事の大半は、AIやロボットに奪われていく。日本企業は世界的に特殊な存在だが、基本的に企業は従業員の雇用を無駄に守ろうとはしない。例えば、アマゾンについては以下の状況が伝えられている。
《アマゾンの倉庫内部の写真が世間にあまり出回っていないのに気づいた人はいないだろうか。それはなぜなのか。あまりにも衝撃的で、不安をかきたてる光景だからだ。安全が守られていないとか? 従業員を酷使しているとか? どちらも違う。不安をかきたてるのは、従業員を酷使するどころか、従業員がいないことなのだ。ジェフ・ベゾスのビジョンには、人間のための仕事はないのだ。》(『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』スコット・ギャロウェイ/著、渡会圭子/訳、東洋経済新報社)
同書には、ほかにも、《おそらく私たちの社会は、中産階級を維持する方法を見つけなければならないという重荷を背負うことをやめてしまったのだ。》との分析がなされている。 明察だろう。AIやロボットのデザインする社会における、「GAFA」(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)の偽らざる態度の本質を鋭く突いた言説だ。