女子テニスの全豪オープンを制覇し、日本人初の世界ランク1位となった大坂なおみ(21)の周囲がさっそく騒がしい。
ハイチ出身の父と日本人の母を持つ大坂に迫っているのが「国籍選択」だ。現在日米の二重国籍状態にある大坂は、今年迎える22歳の誕生日(10月16日)までに、国籍を選ぶ必要がある。
〈大坂なおみ選手は日本代表でオリンピックに出ません〉(『ニューズウィーク日本版』2018年9月25日)
そう予想したのは、アメリカ出身の芸人パックン(パトリック・ハーラン)だ。
大坂が日本国籍を選び、米国籍を放棄する場合には「国籍離脱税」として財産の一部を納める必要があり、生涯獲得賞金が1000万ドル(約11億円)を超えた彼女の税額はとんでもないことになる──というのが“根拠”のようだ。これに対し日本のテニス関係者は反論する。
「大坂が五輪に出るなら、日本代表以外あり得ません。彼女は一昨年と昨年のフェドカップに日本代表として出場。五輪憲章では3年後まで他の国の代表になれないとされている。つまり米国籍を選んだ場合、彼女は来年の東京五輪に出場することはできないのです」
が、日本オリンピック委員会は気になることを口にする。