今年、デビュー40周年を迎える田原俊彦は4月21日にNHKホールで『40TH ANNIVERSARY EVE 平成 LAST LIVE!』を行なう。田原にとってNHKホールは、歌手デビュー前から音楽番組『レッツゴーヤング』(NHK総合)で、歌って踊って番組を盛り上げる『サンデーズ』の一員として爪を研いでいた場所である。同時に、頻繁に現場に訪れていたジャニー氏にとっても思い出の地である。

 あれから40年近い月日が流れた今も、ジャニー氏は新星を育成し、田原俊彦は歌って踊り続けている。2人とも、当時の志を忘れることなく、己の道を邁進している。

 まだアイドルが“ジャリタレ”と揶揄される風潮の残っていた時代、ジャニー氏は理想像をこう語っていた。

〈ぼくはジャリタレで終わらせようと思ってやってないんです。アメリカの芸能界のように、みんな5歳くらいからレッスンにレッスンを重ねて、その人たちが40代、50代で円熟期を迎えて、老人になっても活躍してるようなアーチストを作りたいんです〉(『平凡』1987年11月号)

 これは還暦に近い年齢でも、ダンサブルなステージで魅せる田原俊彦のことではないか。4月21日、NHKホールには、58歳でも歌って踊り続ける田原俊彦の勇姿があるだろう。その姿をジャニー喜多川氏が直接、目にすることができたら、どんなに素晴らしい邂逅となるだろうか。そんな光景を想像してやまない。

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