池袋でスカウトされた女子高生は、グラビアアイドルの優香として雑誌の表紙を次々と飾る人気者となった。初めてのカラーグラビア撮影を担当した、写真家の小塚毅之氏が当時の思い出を語った。
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優香さんを撮ったときのことはよく覚えています。1997年の『週刊プレイボーイ』誌上で芸名を公募する企画で、当時はまだ「優香」ではない17歳の女子高生でした。僕はフリーになったばかりで、この撮影が初めてのカラーグラビア。僕にとっては、本当に記念碑的な仕事になりました。
当時の優香さんはいい意味で普通のギャルというか、街中のかわいい女子高生という印象でしたね。明るくて天真爛漫で、「もし同級生だったら、こういう子を好きになるんだろうな」みたいな(笑い)。撮影中もよく笑っていて、あまり緊張もしていなかったと思います。なんなら僕が一番緊張していたかもしれない(笑い)。
いざカメラを見つめてもらうと、すーっと透き通った素敵な表情をするんです。撮っている間も手応えがあって、漠然と「これはいいな」「人気が出そうだな」と感じていました。
水着のカットは河口湖のスタジオで撮影しました。優香さんはスタイルも抜群なので、水着もとても似合っていましたね。冬場だったので相当寒かったでしょうけど、ほとんどの写真の出来がよくて感心しました。
かわいい顔に明るい性格、抜群のスタイルと三拍子揃っていましたから、すぐに手の届かない存在になるだろうなと感じていましたし、僕の直感は現実になりました。
※週刊ポスト2019年2月15・22日号