ビジネス

オールシーズンタイヤは万能にあらず 凍った路面は苦手

日本でオールシーズンタイヤの本格販売をスタートさせたミシュラン

 首都圏でも積雪予報の出るこの時期──雪道走行で履き替えなくて済むクルマの“夏タイヤ”があればこんなに便利なことはない。そこで近年、オールシーズンに対応したタイヤも登場しているが、モータージャーナリストの鈴木ケンイチ氏は、「決して万能ではない」と警鐘を鳴らす。

 * * *
 いま、タイヤマーケットで注目が高まっているのが、サマータイヤ、ウインタータイヤに続く、第3のタイヤとなる「オールシーズンタイヤ」です。

 サマータイヤのように雪のない路面や濡れた路面を走れるだけでなく、ちょっとした雪道もこなせるのがオールシーズンタイヤ。欧米では非常に人気が高く、ドイツでは乗用車の約1割のシェアを獲得しているとか。また日本でも、バスやトラックなどはオールシーズンタイヤを利用するクルマが増えています。

 そんな便利なオールシーズンタイヤですから、日本でも人気が出るだろうと、主に欧米ブランドによる日本市場導入が、ここ2~3年の間に活発になってきました。

 気が付けば、グッドイヤーの「ベクター 4シーズンズ ハイブリッド」をはじめ、ピレリ「チントゥラート オールシーズン プラス」、ミシュラン「クロスクライメート」、ファルケン「ユーロウインター HS449」といった銘柄が販売されるようになりました。数あるうちに日系なのは、唯一、ファルケンだけです。

 ちなみにミシュランのクロスクライメートは、1年ほど前にオートバックス限定での先行発売が開始され、今年から全国への本格販売がスタートしています。つまり、ミシュランは「日本市場でオールシーズンタイヤは売れる!」と確信したのでしょう。

 ちなみに、なぜ、オールシーズンタイヤが夏も冬も履けるかといえば、最新のゴムの技術と特殊なトレッドパターンの合わせ技だからです。冷たい雪道でも柔らかさを維持するゴムと、雪にしっかりと食い込み、それでいて濡れた舗装路で水を上手に排出するトレッドパターンを採用しているのが、夏も冬も走れる理由です。

 ただし、オールシーズンタイヤは決して万能ではありません。

関連記事

トピックス

精力的な音楽活動を続けているASKA(時事通信フォト)
ASKAが10年ぶりにNHK「世界的音楽番組」に出演決定 局内では“慎重論”も、制作は「紅白目玉」としてオファー
NEWSポストセブン
2022年、公安部時代の増田美希子氏。(共同)
「警察庁で目を惹く華やかな “えんじ色ワンピ”で執務」増田美希子警視長(47)の知人らが証言する“本当の評判”と“高校時代ハイスペの萌芽”《福井県警本部長に内定》
NEWSポストセブン
ショーンK氏
《信頼関係があったメディアにも全部手のひらを返されて》ショーンKとの一問一答「もっとメディアに出たいと思ったことは一度もない」「僕はサンドバック状態ですから」
NEWSポストセブン
悠仁さまが大学内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿されている事態に(撮影/JMPA)
筑波大学に進学された悠仁さま、構内で撮影された写真や動画が“中国版インスタ”に多数投稿「皇室制度の根幹を揺るがす事態に発展しかねない」の指摘も
女性セブン
奈良公園と観光客が戯れる様子を投稿したショート動画が物議に(TikTokより、現在は削除ずみ)
《シカに目がいかない》奈良公園で女性観光客がしゃがむ姿などをアップ…投稿内容に物議「露出系とは違う」「無断公開では」
NEWSポストセブン
ショーンK氏が千葉県君津市で講演会を開くという(かずさFM公式サイトより)
《ショーンKの現在を直撃》フード付きパーカー姿で向かった雑居ビルには「日焼けサロン」「占い」…本人は「私は愛する人間たちと幸せに生きているだけなんです」
NEWSポストセブン
気になる「継投策」(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督に浮上した“継投ベタ”問題 「守護神出身ゆえの焦り」「“炎の10連投”の成功体験」の弊害を指摘するOBも
週刊ポスト
長女が誕生した大谷と真美子さん(アフロ)
《大谷翔平に長女が誕生》真美子さん「出産目前」に1人で訪れた場所 「ゆったり服」で大谷の白ポルシェに乗って
NEWSポストセブン
九谷焼の窯元「錦山窯」を訪ねられた佳子さま(2025年4月、石川県・小松市。撮影/JMPA)
佳子さまが被災地訪問で見せられた“紀子さま風スーツ”の着こなし 「襟なし×スカート」の淡色セットアップ 
NEWSポストセブン
第一子出産に向け準備を進める真美子さん
【ベビー誕生の大谷翔平・真美子さんに大きな試練】出産後のドジャースは遠征だらけ「真美子さんが孤独を感じ、すれ違いになる懸念」指摘する声
女性セブン
『続・続・最後から二番目の恋』でW主演を務める中井貴一と小泉今日子
なぜ11年ぶり続編『続・続・最後から二番目の恋』は好発進できたのか 小泉今日子と中井貴一、月9ドラマ30年ぶりW主演の“因縁と信頼” 
NEWSポストセブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン