およそ1か月ぶりに再会した元日本ボクシング連盟“終身”会長の山根明氏は、落ち着きのない素振りで、やたらとスマートフォンの画面とにらめっこしていた。今年10月には傘寿(80歳)を迎える男・山根。スマホで写真も撮るし、連絡にはLINEも活用する。
昨年8月に会長職を辞し、昨年末には「芸能人になる」と宣言していた山根氏が、今度は「ユーチューバー(YouTuber)」になったという。
「つい1時間前は2万8000回の視聴回数だったのに、もう3万回を超えておる。いったい、どないなっとんねん!?」
チャンネル名は、「無冠の帝王ch」。「無冠の帝王」とは、無職となった山根氏が新しい名刺に記していた肩書きである。チャンネルスタートから2日目となるこの日(2月12日)、朝の情報番組やワイドショーでチャンネルが紹介されたことで、視聴回数がグンと伸びていた。
「こうして動画を出して、反応があるのはおもろいね。ただ、いっさいコメント欄は読みません。どうせ、悪いことしか書いとらんでしょ(笑)」
動画ではまず、昨年に会長職を辞任するにいたった理由が過去の「黒い交際」にあったことを改めて説明し、2月10日に日本ボクシング連盟から下された除名処分に納得できない心中を吐露した。
騒動の直後からテレビの生放送に出演し、その後はバラエティ番組にも出演してきた山根氏が、なぜ今、YouTubeなのか。
「わしは反社会的な過去の問題で辞任した。ところが、ある番組で、助成金の不正流用などが原因で辞任したという、明らかな間違いを放送された。テレビには裏切られっ放しや。わしの言い分を流してくれると約束しても、肝心なところは使わず、おちょくったような部分ばかり。わんちゃんとの散歩シーンや、風呂に入った裸の山根を使われる。それにはキレてもうた。今後、何かまた騒ぎが起これば、まずはYouTubeで情報を発信していく」