国際情報

米朝首脳会談 日本は北朝鮮非核化の「資金援助役」か

1回目のシンガポール会談(AFP=時事)

 トランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長の2度目の米朝首脳会談が2月27日からベトナム・ハノイで行なわれることが決まった。この会談は日本に何をもたらすのか──。「米朝開戦目前」といわれた2017年時点で「米朝はいずれ手を結ぶ」と予見していた外交ジャーナリストの手嶋龍一氏が解説する。

 * * *
 昨年6月の米朝首脳会談(シンガポール)にあたって、トランプ大統領は金正恩委員長と「恋に落ちてしまった」と語っています。とりわけ日本には“危険極まりない恋”なのですが、果たして日本は気づいているのでしょうか。

 トランプ大統領は、シンガポールに続き、今回のハノイ会談も「大成功」と絶賛せざるをえない。そのため、“妥協”に応じてしまう懸念があります。来年秋の大統領選での再選をにらんで、何としても外交成果が欲しいからです。そんな胸中を北朝鮮側も見透かしている。寧辺の核施設などを「廃棄」するとして、経済制裁の緩和を求めてくるでしょう。

 アメリカ政府は「完全な核廃棄なくして制裁緩和なし」としていますが、一方で国連を通じた北朝鮮への人道支援はなし崩しに行なっている。“水漏れ”状態といっていい。

 制裁緩和の次に来るのが、北朝鮮への資金援助でしょう。トランプ大統領は「アメリカの納税者のカネは、北朝鮮にビタ一文出さない」と明言しています。しかしこれには“裏”がある。アメリカの民間企業は復興特需を狙って北朝鮮への進出の機会をうかがっています。そうした形のアメリカン・マネーの投下までは否定していないのです。

関連記事

トピックス

被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバム、
「『犯罪に関わっているかもしれない』と警察から電話が…」谷内寛幸容疑者(24)が起こしていた過去の“警察沙汰トラブル”【さいたま市・15歳女子高校生刺殺事件】
NEWSポストセブン
NHKの牛田茉友アナウンサー(HPより)
千葉選挙区に続き…NHKから女性記者・アナ流出で上層部困惑 『日曜討論』牛田茉友アナが国民民主から参院選出馬の情報、“首都決戦”の隠し玉に
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
フジテレビの取締役候補となった元フジ女性アナの坂野尚子(坂野尚子のXより)
《フジテレビ大株主の米ファンドが指名》取締役候補となった元フジ女性アナの“華麗なる経歴” 退社後MBA取得、国内外でネイルサロンを手がけるヤリ手経営者に
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
2024年末、福岡県北九州市のファストフード店で中学生2人を殺傷したとして平原政徳容疑者が逮捕された(時事通信フォト)
《「心神喪失」の可能性》ファストフード中学生2人殺傷 容疑者は“野に放たれる”のか もし不起訴でも「医療観察精度の対象、入院したら18か月が標準」 弁護士が解説する“その後”
NEWSポストセブン
被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバムと住所・職業不詳の谷内寛幸容疑(右・時事通信フォト)
〈15歳・女子高生刺殺〉24歳容疑者の生い立ち「実家で大きめのボヤ騒ぎが起きて…」「亡くなった母親を見舞う姿も見ていない」一家バラバラで「孤独な少年時代」 
NEWSポストセブン
6月にブラジルを訪問する予定の佳子さま(2025年3月、東京・千代田区。撮影/JMPA) 
佳子さま、6月のブラジル訪問で異例の「メイド募集」 現地領事館が短期採用の臨時職員を募集、“佳子さまのための増員”か 
女性セブン
〈トイレがわかりにくい〉という不満が噴出されていることがわかった(読者提供)
《大阪・関西万博》「おせーよ、誰もいねーのかよ!」「『ピーピー』音が鳴っていて…」“トイレわかりにくいトラブル”を実体験した来場者が告白【トラブル写真】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《広末涼子が釈放》「グシャグシャジープの持ち主」だった“自称マネージャー”の意向は? 「処罰は望んでいなんじゃないか」との指摘も 「骨折して重傷」の現在
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン