フジテレビは、これまでドラマの再放送などがメインだった午後3時50分から4時50分の枠で大胆な“実験”を行った。2月7日から22日まで、関西ローカルで20年以上続く上沼恵美子(63)司会の人気トークバラエティ番組『快傑えみちゃんねる』(関西テレビ・毎週金曜午後7時~)を放送。視聴率低迷にあえぐフジのテコ入れ策に、一定の評価がくだされたという。
「この時間帯に関西ローカルの番組を放送するのは初めての試み。この枠の平均視聴率は3%台でしたが、『えみちゃんねる』も同じぐらいです」(フジテレビ広報宣伝室)
ひとまず視聴者には受け入れられた、と言えるのかもしれない。
『えみちゃんねる』は上沼の相棒役に太平サブローと最近“新米ユーチューバー”としてお騒がせのキングコング・梶原雄太を起用。彼らがゲストとともにトークを繰り広げるのだが、魅力は関西特有の“濃さ”だ。
2月18日放送では、矢口真里、花田虎上、狩野英孝、安田美沙子ら上沼いわく「煩悩の塊」をゲストに迎え、番組初登場となった瀬戸内寂聴さんと対峙した。
「不倫経験のある矢口さんや、女子高生との淫行疑惑で謹慎していた狩野さんらに寂聴さんが助言をするのですが、それ以前に上沼さんのツッコミが鋭い。矢口さんが再婚相手の収入が低いため“あまり高い店には行かない”と言うと、上沼さんが“あかん! 真里ちゃんが養ってあげたらいいのよ”と一喝。東京の番組では聞けないキツい発言が次々に飛び出して、見ていてスカッとしました。
関西では圧倒的な人気を誇る上沼さんが東京でももっと浸透して、本格的な東京進出となれば数字(視聴率)ももっと期待できますね」(フジ関係者)
この回が関西テレビで放送されたのは昨年4月13日のこと。かなり前の番組の再放送だが、それを感じさせない勢いがあるという。
2月26日からは、同じ関西テレビ制作のトークバラエティ『やすとも・友近のキメツケ!※あくまで個人の感想です』を3月15日まで放送するという。
「漫才コンビ海原やすよ・ともこと友近がMCの番組です。今後しばらくフジの夕方は関西色が強くなる」(別のフジ関係者)
今後、上沼の本格的な東京進出で、フジテレビが救われるか。