タレントの堀ちえみ(52)が舌がんにかかったことを公表し、世間を驚かせた。正式な病名は左舌扁平上皮がん。舌の粘膜の上皮から発生するがんで、現在の進行度合いはステージIV。
彼女のブログによれば、昨年の夏頃に口内炎ができて病院を受診。薬を処方されるも回復が見られなかった。その後、歯科医院でレーザー治療を受けても治らず、定期健診で主治医に相談した際には、服用している薬の副作用で口内炎の症状が出ることもよくあると説明されたという。年が明けて激痛が走るようになり、大学病院で検査。舌がんと診断された。
舌に現われる重大疾病のサインは舌がんだけではない。中城歯科医院の中城基雄院長は「東洋医学で“舌は内臓を映す鏡”と言われるほどに、舌は情報の宝庫」だと指摘する。
「毛細血管が多く集まっている舌は、身体の変調が真っ先に現われる場所だからです」(同前)
舌の表面にある白い舌苔(ぜったい)は、細菌や食べカス、粘膜のカスが付着したものだが、この変化が胃腸の異変のバロメーターになる。
「胃腸が弱っていると舌苔が厚ぼったくなっていきます。舌は胃腸と粘膜でつながっており、胃や腸が不調だと治癒機能が働かず新しい細胞がつくられないから舌苔が蓄積していくのです。
悪化すると舌苔の色が濃くなって黄色くなり、水分が奪われて唾液が粘っこくなります。さらに悪化すると、黒ずみのような薄い黒色になることがある。そこまで進んでいる場合は、胃や腸の潰瘍を疑った方がいい」(同前)