わずか1年で、番組名もキャスター陣も変更となるのか。昨春、フジテレビは報道番組を『プライムニュース』という名称に統一したが、4月からは新統一ブランド『Live News』に変更される。夕方のニュース枠にはフリーのカトパンこと加藤綾子アナの起用が発表され、夜のニュース枠にはミタパンこと三田友梨佳アナが就任する。
夜のニュース枠は、亀山千広・前社長時代の2015年3月に21年間続いた『ニュースJAPAN』が幕を閉じ、『あしたのニュース』が始まった。しかし、わずか1年で終了すると2016年4月から『ユアタイム』、宮内正喜社長に変わった直後の2017年10月から『THE NEWS α』、2018年4月から『FNNプライムニュース α』とめまぐるしく変わっている。そして今年4月からは『Live News α』(月~木曜23時40分~、金曜24時10分~)となり、実に4年で5度目の変更になる。テレビ局関係者が話す。
「ニュースや情報系の帯番組は定着するまで時間がかかる。フジが早朝に『めざましテレビ』を始めた頃、日本テレビの『ズームイン!朝!!』が圧倒的に強く、『めざましテレビ』の視聴率は3%程度でした。そこから同時間帯で1位になるまで約10年かかっている。そういう経験があるのに、頻繁にニュース枠の改革に取り組んでいる。正直、今のフジはすぐに結果を求め過ぎており、変更するたび既存の視聴者が離れていくという悪循環に陥っています」(以下同)
遡れば、ここ数年のフジの改革は大きな効果をあげているとは言いにくい。亀山前社長時代の2014年に『笑っていいとも!』が終了し、2015年にニュース番組の大型変更があった。2016年には『すぽると!』もなくなり、『プロ野球ニュース』時代から長らく続いた夜のスポーツ番組枠が消滅した。
「その前から不振が続いていたので、変えたくなる気持ちはわかります。フジは1980年代前半に『スター千一夜』『小川宏ショー』などの長寿番組を辞め、改革を断行した。その後、“楽しくなければテレビじゃない”のキャッチフレーズとともに『笑っていいとも!』『オレたちひょうきん族』『なるほど!ザ・ワールド』などのヒット番組が生まれていき、1982年にフジテレビは視聴率三冠王(全日帯、ゴールデン帯、プライム帯)を取った。亀山前社長には、あの改革が頭にあったのではないでしょうか」