「ふるさと納税」の返礼品が規制強化されるなか、ギフト券の「100億円還元」を打ち出した大阪府泉佐野市。「身勝手な考えだ」と憤慨した石田真敏総務相に対し、泉佐野市長の千代松大耕氏が「総務省こそが身勝手」と本誌・週刊ポスト前号で猛反論し、国vs自治体のバトルに発展している。
不満を抱くのは泉佐野市だけではない。昨年9月、総務省から「返品割合3割超の返礼品を送付している」として“名指し”された自治体の多くが、総務省の急な方針転換に戸惑っている。
なかでも注目されるのが、和歌山県九度山町と高野町である。ともに還元率50%の旅行ギフト券を目玉にしていたが、総務省の規制強化に伴い、九度山町は昨年で取り止め、高野町は今年1月末まで粘ったが見直しを迫られた。高野町には〈SNSで「最後の闇ふるさと納税」などとされ寄付が殺到〉(朝日新聞2月20日付)したという。皮肉なことにこの2自治体は規制強化の旗を振る石田総務相の選挙区(和歌山2区)なのだ。
両自治体は、今回の見直しをどう受け止めているのだろうか。