「彼女は即戦力になるタイプよ。在学中って大半が学生っぽい子で、すぐに舞台に立てる即戦力って感じの子は毎年数人なんだけど、彼女は断然、後者。『清く 正しく 美しく』を体現した“すみれ色”っていう空気感があるのよね」
宝塚ファン歴25年の女性にそう言わしめたのは、松岡修造(51才)の長女・恵さん(19才)。2月22~24日まで、宝塚音楽学校の105期生40人の卒業公演が行われた。その1人が恵さんだ。
恵さんは松岡と元テレビ東京アナウンサーの田口惠美子さん(53才)夫妻の娘だが、“宝塚のサラブレッド”でもある。
松岡の曽祖父は宝塚の創設者・小林一三。松岡家は多くのタカラジェンヌを輩出してきた。恵さんの祖母は宝塚第44期の千波静。千波の姉・淳も妹・薫も元タカラジェンヌで、薫の息子の妻は元花組トップスターの蘭寿とむ(43才)。いつしか恵さんも宝塚を目指すようになり、2017年3月、競争率26.1倍の超難関試験に一発で合格し、宝塚音楽学校に入学した。
卒業公演は「日本舞踊と歌」「演劇」「ダンス」の3部構成だったが、恵さんは1部で歌のソロを任され、2部の演劇『黒い風の物語』では主演に抜擢。ナポレオンとの戦いに敗れ戦場で負傷したスペイン貴族が、義賊として苦悩しながら民衆を救うというストーリーで、複雑で難しい役柄を熱演。3部ではジャズダンスを披露した。
「男役なんですけど、男臭いというより美しい王子様の雰囲気。品があって華やかで、自然と目が行くんですよ。松岡さんの娘だと知らない人でもファンになるんじゃないですか」(30代女性)
「流し目がうまいんですよ。本物のスターっていうのは、サーッと客席に視線を送るんですけど、これは教えられてできるものじゃない。大勢の観客がいる中で、ファンに“今、私のことを見つめてくれた”って思わせるのは難しいんです。彼女はそれができるんだから、天性の舞台人なんでしょうね」(40代女性)
その家系から、将来と才能は約束されていたように見えるが、入学時の彼女は今のような「優等生」ではなかった。