あの“国民的6つ子”が、今度はスクリーンで帰ってくる! 巨匠・赤塚不二夫の生誕80周年を記念して、2015年10月に放送がスタートしたTVアニメ『おそ松さん』(テレビ東京ほか)劇場版映画『えいがのおそ松さん』が3月15日に公開される。
漫画『おそ松くん』時代に小学生だった6つ子たちは、エロでギャンブル好き、真面目だが自意識過剰、愛らしくてあざとい末っ子など、それぞれ強烈な個性を持った大人へと成長して、“おそ松現象”と呼ばれる一大ムーブメントを巻き起こした。その人気ぶりを象徴するように、2016年の新語・流行語大賞にまでノミネートされた。舞台化、関連書籍、グッズ、企業コラボなど、その市場規模は800億円とも言われ“平成を代表するアニメ”と称されている。
『おそ松さん』が人気を博したのには、いくつかの理由がある。まずは“赤塚イズム”を受け継いだ斬新なストーリー。放送コードギリギリ(!?)のギャグやコメディーで笑わせる回があったかと思えば、翌週はシリアスな話で泣かせる。毎週何が起こるかわからないジェットコースターのようなストーリー展開に、視聴者は“沼”のようにどんどん深みにハマっていった。
さらに人気に拍車をかけたのが、豪華な声優陣だろう。長男・おそ松を演じる櫻井孝宏をはじめ、メインキャストのほとんどが、人気と実力を兼ね備えた声優たち。それまでイケメン役を演じることも多かった彼らが“ニートで童貞”なだめんずを演じるということで、放送開始前から注目を集めたのだ。
加えて丸いフォルム&カラフルに描かれる、ポップで愛くるしいキャラクターデザインは女性の心を鷲づかみにした。アイドルグループのように6つ子ひとりひとりにイメージカラーがあり、ファンが色で「私は誰推し(ファン)」と主張できるところも広がりを見せた要因だ。
2018年3月にアニメ第2期が終了後は、“おそ松ロス”が広がるなど、続編を望む声は多かった。そんな期待の声に応えるように、ついに完全新作劇場版『えいがのおそ松さん』が公開。おそ松役の櫻井が「『おそ松さん』らしいギャグシーンも随所にありながら、映画的に盛り上がる“いいお話”になっています」と力強く語るように、TVアニメからさらにパワーアップした6つ子がスクリーンで大活躍すること間違いなしだ。