ライフ

【法律相談】ネットの著作権侵害 有効な対処法は?

ネットの著作権侵害にはどう対応?

 インターネットの普及は人々に多くのメリットをもたらしたが、ネットの普及のスピードに追いついていないのが、著作権侵害に対する認識だ。ネットで著作権侵害された場合、どのような対処法をとれば良いのか? 弁護士の竹下正己氏が回答する。

【相談】
 タレント活動をしています。一昨年からネットを活用し、自分の活動状況などをブログやSNSで発信しているのですが、たまに自ら考案した格言なども載せています。問題なのは、その格言を「転載不可」としているのに、勝手に他のサイトで流用されていること。何かよい手立て、対処法はありませんか。

【回答】
 格言とは「人生の真実や機微を述べ、万人への戒め・教訓となるように簡潔にした言葉」です。短文であっても、決まりきったありふれた表現だったり、知られた格言の焼き直しでなければ、「思想又は感情を創作的に表現した」著作物として著作権法で保護されます。

 この格言をネットにアップして転載不可と断わった以上、勝手な流用は違法な複製であり、著作権の侵害となります。例外は流用者が自身の文章の中で、あなたの格言を明瞭に区別し、批評や比較の対象として著作権者を明示した上で引用する場合だけです。なので、著作物の違法な複製を行なう者に対して著作権者は、その侵害の停止を請求することができます。

 ネットだと、誰が流用しているか簡単にはわかりませんが、プロバイダー責任制限法に基づき、情報の流通で権利が侵害していることが明らかであって、損害賠償請求するために必要である場合には、ネットサイトの運営業者に、流用している投稿の発信者の氏名等の情報を開示するように請求できます。サイト運営者自体が不明の場合は、ネット上の「whois」検索サービスを利用することで知ることもできます。

関連キーワード

関連記事

トピックス

氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
公益通報されていた世耕弘成・前党参院幹事長(時事通信フォト)
【スクープ】世耕弘成氏、自らが理事長を務める近畿大学で公益通報されていた 教職員組合が「大学を自身の政治活動に利用、私物化している」と告発
週刊ポスト
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(右)と父の修被告
「ハイターで指紋は消せる?」田村瑠奈被告(30)の父が公判で語った「漂白剤の使い道」【ススキノ首切断事件裁判】
週刊ポスト
10月には10年ぶりとなるオリジナルアルバム『Precious Days』をリリースした竹内まりや
《結婚42周年》竹内まりや、夫・山下達郎とのあまりにも深い絆 「結婚は今世で12回目」夫婦の結びつきは“魂レベル”
女性セブン
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン
九州場所
九州場所「溜席の着物美人」の次は「浴衣地ワンピース女性」が続々 「四股名の入った服は応援タオル代わりになる」と桟敷で他にも2人が着用していた
NEWSポストセブン
初のフレンチコースの販売を開始した「ガスト」
《ガスト初のフレンチコースを販売》匿名の現役スタッフが明かした現場の混乱「やることは増えたが、時給は変わらず…」「土日の混雑が心配」
NEWSポストセブン
希代の名優として親しまれた西田敏行さん
《故郷・福島に埋葬してほしい》西田敏行さん、体に埋め込んでいた金属だらけだった遺骨 満身創痍でも堅忍して追求し続けた俳優業
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 小沢一郎が吠えた「最後の政権交代を実現する」ほか
NEWSポストセブン