本当に入るべき保険を選ぶのは困難なこと。そこで、広い知識と経験をもつ専門家に、どんな保険を選ぶべきかを教えてもらう。
家計再生コンサルタントとして有名なファイナンシャルプランナー(FP)の横山光昭さんは、6人の子持ちで、40才の節目から、次の3つの保険に加入した。がんをはじめ三大疾病にかかった時や死亡時に700万円の保険金が受け取れるアフラック『三大疾病保障プラン』、がんと診断された時に300万円の給付金が受け取れるFWD富士生命『がんベスト・ゴールド』、そしてがんの治療給付金として月60万円を受け取れるチューリッヒ生命『3大疾病保険プレミアムDX』の3本だ。
「一般的な医療保険やがん保険は入院や通院をカバーするものが主流ですが、40代の平均入院日数はせいぜい15日程度です。高額療養費制度で実質的な負担は高くても9万円程度に収まり、それなら貯蓄でカバーできますよね。
それよりも、病気になった時にまとまったお金が受け取れるというシンプルな設計にしました」(横山さん)
全国民が加入する健康保険は「高額療養費制度」で自己負担額の上限が決まっていて、たとえ医療費が月に100万円かかっても平均的な収入の世帯では約9万円で済む。横山さんは保険会社の受け売りではなく、自分の家計や健康状態に見合った保険にアレンジしたという。
「保険は“安かろう、よかろう”でいい」と話すのは、『「保険のプロ」が生命保険に入らないもっともな理由』(青春出版社)など保険に関する著書が多い後田亨さんだ。
「大手生保の場合、さまざまな保障を組み合わせた複雑なプランが目立ちますが、各社、商品を単純比較しづらくして価格競争を避けている面もあると感じます。死亡、医療、介護など、保障範囲を広げると保険料が高くなり、その分保障内容や保険料の費用対効果がわかりにくくなります。家計のことを考えれば、自力で説明できるくらい、安くシンプルなものに入るべきです」
※女性セブン2019年3月28日・4月4日号