念願の紅白出場を果たし、“スーパー銭湯アイドル”として全国区の人気者となった純烈。実は彼らには、下積み時代に始まる「プロレス」との浅からぬ縁がある。
2月16日、両国国技館。DDTグループのエンターテインメントプロレス「マッスル」のリング上では、とあるバトルロイヤル(3名以上が同時に戦い、最後に残った1人が勝者となるプロレス形式)が行われていた。
大型レスラーもいれば女子レスラーもいるリングに、なぜか純烈のリーダー・酒井一圭(かずよし)の姿があった。解説席には、他の3人のメンバー。酒井は様々な選手が入り交じるリングで、時に雄々しく、時にコミカルに振る舞い、勝ち残り続ける。解説席の純烈メンバーもマイクで会場を盛り上げると、酒井は最後の2人にまで残った。惜しくも優勝は逃したが、ナイスファイトを見せた酒井とナイスマイクパフォーマンスを見せた純烈メンバーには会場から大きな拍手が巻き起こっていた。
この日、純烈結成前にプロレスラーとして活動していた酒井は8年4か月ぶりに「マッスル」のリングに復帰した。酒井だけではない。純烈の他の3人まで、当然のようにリングに上がりパフォーマンスを披露したのだ。そして前述の通り酒井の試合のときには3人が解説も担当するなど、純烈は全員でマッスルに参戦した。
この時の様子を、自身もMCや演出家役でリングに上がる、DDTプロレスリングの今林久弥氏はこう語る。
「ノリがいいですよね。僕らがこんなことやりたいと提案すれば、(酒井)一圭は絶対面白がってくれるだろうけど、いろいろナーバスな時期だから他のメンバーはどうだろうって思ってました。でも楽しんでやってくれてましたね」
実はちょっと“きわどい”ネタもあったマイクパフォーマンスは、ほとんどがメンバーによるアドリブだという。