安倍晋三首相の総裁4選発言や細野豪志氏ら無所属衆院議員の自民党入りを主導する自民党の二階俊博幹事長の言動が注目を集めている。とりわけ波風を立てたのは小池百合子東京都知事との面会直後に飛び出した「再出馬なら全面的に協力する」との発言だった。
黙っていられないのは、2017年の都議選で小池氏率いる都民ファーストの会に大敗を喫した自民党東京都連である。反発を受け二階氏は発言を封印したが、15日にはホテルオークラの「山里」で小池氏と3時間にわたって会食し、再び都連を刺激した。
2020年夏に知事選が迫る中、小池氏から「都議会のドン」と槍玉に挙げられた前都議の内田茂氏の後任の都連幹事長、高島直樹都議(68)はどう受け止めるのか、話を聞くと、意外な反応が返ってきた。(取材・文/広野真嗣)
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◆二階・内田・高島会談の中身とは
──3月4日、二階氏の小池支持発言があった。
高島:発言があってすぐ、各方面から「高島、あれは撤回させるべきではないか」と忠告する電話がかかってきたけれど、僕は冷静で全然そうするつもりはありませんでした。
なぜかというと、一年半前の都議選で、自民党が擁立した60人の候補のうち37人が落選した。その時、二階幹事長は松本楼(日比谷)に落選候補も含めた全員を招いて、「4年間大変だが、頑張ってやっていこう」「自分も支える」と言ってくれた。都連や都議会自民党の思いは理解してくれていると思っています。
だから発言は「お前早く知事候補を決めねえと、こんなひどい目に遭うぞ」とエールを送ってもらったと思っているのよ。うそ偽りありません。
──発言の二日後に、都連最高顧問の内田茂氏と共に二階幹事長と都内のホテルで昼食をとられた。
高島:実は内田先生からも「どうするの?」と心配されていました。すると二階先生から「ご飯食べようぜ」という電話が来てさ。会ってみると、同席された林幹雄・幹事長代理から「まさに高島の言う通り」と言われました。違和感もないよ。
──過剰反応を控えるということかもしれませんが、知事選まで一年半を切る中、候補者を巡って鈴木大地・スポーツ庁長官などさまざまな人の名前が挙がっている。
高島:挙がっている人の名前についてはわからないが、いろんな人の名前が挙がっていて、意欲がある人の身体検査をするなど都連もかなり動いていることだけは言っておきますよ。