がん患者数や死亡者数を見ると、日本は増加し続けているが、欧米では減っているという。世界で最高峰の医療技術を持つ日本でなぜ、と不思議に思う人は多いだろう。
たとえば女性の乳がん。2013年までの20年間で、日本では死亡率が33%上昇した一方、アメリカでは36%も減った。日本は先進国でもかなり珍しい「がん死大国」だ。その理由は、日本が超高齢化社会であることや、がん検診の受診率の低さが挙げられるが、それだけではない。
「アメリカでは、1970年代から国を挙げてがん対策を模索してきました。その結果、がんを未然に防ぐために食事内容を改善することが、最重要課題の1つという結論に達した。アメリカ国立がん研究所では、がん予防に効果がある食品の研究を進め、そうした国家キャンペーンの結果、1990年代初めからがんによる死亡者数がマイナスに転じました」(医療経済ジャーナリスト・室井一辰さん)
一方の日本の医療は相変わらず、がんになったら手術すればいい、薬をのめばいいという姿勢なので、一向に患者数が減らないというわけだ。
健康で長生きしたい──それならば、がんなど大病を患ってからでは遅い。常日頃から「自然治癒力や免疫力を高める食品」を食べ続けて、“医者いらず”になるしかないのだ。
そこで本誌・女性セブンは、医師や管理栄養士など「食と健康のプロ」25人にアンケート調査を実施。体にいい食べ物は数あれど、その中でも特に「自然治癒力を上げる食べ物」をランキング化した。
25人の「食と健康のプロ」に「自然治癒力や免疫力を上げる食べ物ベスト5」を挙げてもらい、1位を5点、2位を4点、3位を3点、4位を2点、5位を1点として集計。ベスト3は、1位「納豆」62点、2位「にんにく」25点、3位「ヨーグルト」23点という結果になった。
◆納豆、みそ、豆腐…大豆は強し!
2位の「にんにく」にダブルスコア以上の差をつけて、王座に君臨したのは「納豆」。その最大の理由は、“総合力”である。管理栄養士の磯村優貴恵さんが解説する。
「良質なたんぱく質がたっぷり含まれているのはもちろん、強い骨を作ってくれるビタミンK、血栓を溶かし、血液をサラサラに導いてくれるナットウキナーゼなど体の土台作りに欠かせない栄養素が盛りだくさん。免疫力を高めるには欠かせない食べ物です」