もう歌えないと思った──「喉のがん」に罹患していたことを告白した吉田拓郎(72)。彼の告白からは、「がん発見」にまつわる重要な示唆があった。
3月24日、吉田は自身がパーソナリティを務めるラジオ番組で、5年前にがん闘病生活を送っていたことを明かした。「喉の声帯に白板症という異物が発見された」ため、全身麻酔による手術で除去し、異物を調べたところ、がんだと判明したという。
以降、約2か月にわたり毎日病院に通って放射線治療を続けたが、「食べ物は喉を通らないし、声は出ない、喉が非常に痛い。放射線の治療が終わってもそこから約半年間、苦痛の日々が続きました」と語った。
吉田は2003年に肺がんを患い、肺の3分の1を切除しており、「がん生還」は2度目となる。今回も妻で女優の森下愛子(60)の支えもあり、2016年にはステージに復帰。5月から始まるツアーも予定通りに行なうという。
◆20年超えの“潜伏期間”も
吉田を救ったのは、早期段階で声帯の「白板症」が見つかったことだったというが、どんな症状なのか。岐阜大学医学部附属病院歯科・口腔外科科長の柴田敏之氏が解説する。