1961年に始まったNHKの連続テレビ小説、通称“朝ドラ”は、節目となる100作目を迎えた。日本中に笑いと、涙と、そして1日を頑張ろうと思える活力を届け続けてきた朝ドラ。栄えある100代目ヒロインに抜擢されたのは、広瀬すず(20才)。14才でデビュー後、数々の映画賞を受賞し、20才にして日本を代表する実力派女優へと成長した彼女が、歴史ある朝ドラでさらに羽ばたく──。
朝ドラ100作目『なつぞら』のヒロイン・奥原なつを演じるのは、広瀬すず。放送中に元号が変わるという“時代の節目”に大役を担う。
「なつは人に恵まれている子なんですけど、私自身も出会う人々や作品の巡り合わせの運だけは異常に強い自信があります。紅白の時(編集部注・広瀬は2018年のNHK紅白歌合戦で紅組司会を務めた)もそうでしたけど、“平成最後の…”という特別な言葉に出合って、そこに携われるのはすごく光栄なこと。その重さを感じながらも、せっかくの機会だから楽しませてもらおうと思っています」
朝ドラのヒロインといえば、過酷な撮影スケジュールで知られる。朝ドラ経験者である実姉・広瀬アリス(24才、2017年の『わろてんか』に出演)からも「ヒロインじゃない私でも大変だった」と言われたというが、本人はケロッとした様子でこう笑う。
「こんなに長時間、お芝居ができることが楽しくてしょうがないんです。姉から『わろてんか』では、同じ年の葵わかなちゃんがどんなに撮影が詰まっていても笑顔を絶やさずに、ヒロインとして共演者のかたがたに前向きなエネルギーを与えていたと教えてもらいました。
他にも今回共演させていただくヒロイン経験者の皆さんのお話を聞けば聞くほど、ヒロインが周囲に与えるパワーは絶対大きいんだなと感じました。だからこそ、ただそこにいるだけで、みんなが頑張ろうと思える、なつのような太陽みたいな素敵な女の子になりたいと強く思いました」
そんな太陽のような広瀬でも気持ちが揺らぐことがあるという。そんな時に支えてくれるのが、“天の声”だ。
「すごく切ないシーンを撮っている時はずっと泣いていたりするんです…(苦笑)。でもそんな時、ナレーションの内村(光良・54才)さんの“なつよ”って声を聞くと、“あー、ひとりじゃないんだー”って気持ちになれて。包み込んでくれるというか、“あぁ、人の声っていいな”って思えるんです。私が内村さんの声に救われたように、視聴者の皆さんも温かい気持ちになれると思います」
日本列島に一足早く届いた“なつ”の太陽。夏本番に向けて、その輝きはドンドン増していくだろう。
※女性セブン2019年4月18日号