臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈さんが、気になったニュースや著名人をピックアップ。心理士の視点から、今起きている出来事の背景や人々を心理的に分析する。今回は、『みんなで筋肉体操』(NHK)で再ブレイクした俳優の武田真治を分析。
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武田真治がブレイクしている。それも筋肉キャラという、以前の彼からは想像できない形での再ブレイクだ。
ここ数年、キュッと引き締まった美尻や割れた腹筋がカッコいいとされ、痩せているより筋肉のついた身体が美しいと、「ボディメイク」なるものが盛んになった。衝撃的なCMが話題となったライザップ効果もある。昔は、筋肉といえばボディビルダーかアスリートのイメージだったが、今はトレーニング次第でしなやかで美しく身体を鍛えられる時代。筋肉美への欲求や憧れがこれまで以上に高まり、美しさの1つの基準になってきた。
そこに突然、筋肉美を見せつけるようなタンクトップ姿で、それもNHKの番組に現れたのが彼だ。
2018年8月の夜遅く、チャンネルを変えた瞬間、目に飛び込んできたのは、円形の舞台で腕立て伏せをしている筋肉ムキムキの男性3人。タンクトップにショートパンツ、「こんな夜中に新しいラジオ体操?」と思ったが、そのハードさたるや半端ではない。トレーニング経験のない人なら、まずついていけないレベルだ。タイトルは『みんなで筋肉体操』。NHKがこれをやる!?と驚いていたら、案の定、すでにネットがざわついていた。
その真ん中に、筋肉ムキムキとは相容れないクルクルとした長い巻き毛に、端正な顔立ちの男性がいた。
この人、どこかで見たことが…
なんとそれが俳優の武田真治さん。以前とはイメージがあまりに違い過ぎ、にわかに信じられない。これまでは、ちょっと変わったキャラだけど、フェミニンで可愛くて線が細い、「ユニセックス」な印象で、ムキムキイメージなど微塵もなかった。若い頃の武田さんを知らなければ、今のムキムキ姿こそが武田さんだと思うだろう。だが、昔を知っていればイメージは正反対、振り子の端から端へ移動したような印象だ。