人気バラエティ『水曜日のダウンタウン』(TBS系、以下水ダウ)のある企画が、芸人たちの間で複雑な感情を呼び起こしているようだ。
水ダウといえば、過去にはお笑いコンビ・コロコロチキチキペッパーズのナダル(34才)を車で連れ去る企画で、警視庁に厳重注意されるなど過激な内容で話題を呼んだこともある。その番組の4月3日放送後、こんな企画が予告された。テレビ局関係者が語る。
「3月31日深夜に芸人コンビを拉致し、何も情報が入らない状況で新元号が『令和』ということを当てなければいけない企画が今後放送されることが予告されたんです。そこからすぐ、ネットを中心に“果たして当てられるのか”“芸人コンビは誰なのか”とちょっとした騒ぎになりました」
実は、今回の企画で白羽の矢が立ったお笑いコンビは「ななまがり」だった。
ツッコミが初瀬悠太(33才)、ボケが森下直人(32才)で、大阪芸術大学落語研究会出身のコンビ。2014年に大坂から東京へ活動の場を移し、2016年のキングオブコントでは決勝進出、その後も賞レースでは上位に入る結成12年目の実力派だ。そんな実力派でも、企画とはいえ軟禁されるなんて大変……と思いきや、若手芸人は「羨ましい」と語る。
「大変そうな企画ですが、水ダウに出られるなんてラッキーですね。番組の企画はたびたびネットニュースで扱われるので、今回の企画で名前が知れ渡るでしょう。しかも、日当が1万円出るそうなので、15日当たらなければ15万円ももらえる計算です」
彼ら若手芸人にとって、お笑いのギャラとして日当1万円は高額だという。
「芸歴が10年以上あっても、人気がなければ生活は非常に苦しい」と語るのは、お笑い芸人にコントなどの台本を提供している放送作家だ。お笑い芸人の貧しい暮らしぶりについて語る。
「実力の世界ですからね……。人気がなければ劇場に出ても1回のギャラが500円なんて当たり前で、諸々引かれて月給数千円というのも珍しいことじゃないですよ。先輩芸人が、そういう後輩の懐事情を考慮して、自分が経営する飲食店でアルバイトさせたりして、なんとか飯だけは食えるようにしてあげてますね」