1897年に開業した、名古屋を代表する老舗劇場・御園座(みそのざ)。五木ひろしや舟木一夫、石川さゆりに愛されたこの劇場は、2013年に経営難で閉館したが、昨年4月1日に再オープン。新装開場から1年を迎えた今年4月1日からは片岡愛之助の出演する歌舞伎の人気演目『南総里見八犬伝』がスタートし、大いに賑わっている。
しかし今、そんな御園座で新たな問題が発生しているという。
「ほとんどの公演が売り切れなのですが、劇場に行ってみると空席だらけなんです。五木ひろしさんの舞台や、市川猿之助さん主演の『ワンピース歌舞伎』なんかは典型で、いつもチケットは争奪戦ですが、実際には前方の良席のほとんどが空席というケースも珍しくありません」(常連客)
なぜなのか。
「チケットの売れ残りを避けるため、運営会社が自分たちでチケットを大量購入し、企業や関係者に配っていることが原因です。新装開場後は、空席を作らないように自腹でチケットを配ってきましたが、配られた側も予定を合わせて行ける人ばかりではない」(劇場関係者)