1999年、俳優として無名だった斎藤工と、写真家として駆け出しだったレスリー・キーが出会う。以来20年にわたる2人のフォトセッションをまとめた写真集「斎藤工×LESLIE KEE SUPERフォトマガジン『JOURNEY』」(東京ニュース通信社刊)が発売となった。今や一流の俳優となり、世界的な写真家となった2人の出会いは奇跡か必然か──。友情コラボレーションの一部を紹介します!
「レスリーの撮影では、緊張感は常にないんです。“ない”というか、そんなもの不要だと思わせてくれる。彼はとにかく、最良の瞬間を一緒に作ろうとするんですよ」(斎藤・以下同)
本作にはヌードも含まれている。
「彼の撮るヌードは、それだけでファッションフォトなんですよ。人間が“肉体”をまとっているという考え方なんでしょうね。レスリーのセッションの後は、整体に行った後みたいに整うんです。肉体と精神だとか、日常と仕事のズレみたいなものが、レスリーとのセッションで矯正される、そういう感覚があるんです」
レスリーに撮られることで、将来の不安も解消されたという。
「俳優の仕事をこの後続けていってどうなるんだろう、本当に映画の道に行けるのか、悩んでいたんですね。そんな時、レスリーに最高の瞬間を切り取ってもらっていたことが、どれだけ支えになったことか。レスリーの最大の長所は、被写体を主人公にしてくれるところなんですよ。セッションで気づいたことは、ドラマでも何でもそうですけれど、たとえゲストでも脇役でもエキストラでも、“その人が主人公の瞬間”は必ずあると信じるということ。どんなに小さい役でも腐らないこと、諦めないことをレスリーに教わった気がします」
※女性セブン2019年5月2日号