国内

ボクシングジム併設暴力団、刺青の組員がサンドバッグ叩く

日本ボクシング連盟の山根明・元会長(時事通信フォト)

 東京五輪が来年に迫るなか、五輪競技団体をめぐるスキャンダルが次々と噴出している。そのなかに、ヤクザとの関係が取り沙汰される内容も含まれている。ヤクザ事情に詳しいノンフィクション作家の溝口敦氏と、フリーライターの鈴木智彦氏が、競技団体とヤクザとの繋がりについて語り合った。

鈴木:東京五輪を控えて、五輪競技の団体トップとヤクザの関係が結構取り沙汰されています。たとえば日本ボクシング連盟の山根明・会長(当時)は、テレビで「暴力団幹部に引退しないと過去をばらすと脅迫を受けた」と発言して大問題になり、他の不正もあって辞任することになりました。が、ボクシングと暴力団との関係なんてあるのが当然という考えだったので、ようやく問題になったのかという感じでしたが。

溝口:住吉会なんかに多いんだけど、もともと愚連隊上がりの大卒ヤクザには、ボクシングをはじめ、空手、相撲なんかの格闘技をやっている者が多かった。ヤクザの基本は、「ステゴロ(素手の喧嘩)で強くなくてはならない」ということなので、格闘技を習うのは恰好だったんです。つまり、大学で格闘技系の部活をやっていた人から、プロになる人、ヤクザになる人がいて、彼らはお互い顔が利くようになる。そこでヤクザとの関係が生まれるんですね。ついでに言うと、そこから警察官になる人も多い。

鈴木:ヤクザ映画の『アウトレイジ』(北野武監督)でも、ヤクザのビートたけしと刑事の小日向文世は大学のボクシング部の先輩後輩という設定ですよね。

 ヤクザになる前にボクシングを習う人は本当に多くて、ヤクザになった後も後輩ボクサーの面倒をよく見る。興行のチケットを買ったり、メシ食わせてやったり。だからボクサーの側も恩義を感じることが多い。住吉会系の会長の名前を取ったジムがいまだに都内にあるんだけど、関係者に聞くと「会長にはお世話になったから変える気はない」って言ってました。

関連記事

トピックス

紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
大村崑氏
九州場所を連日観戦の93歳・大村崑さん「溜席のSNS注目度」「女性客の多さ」に驚きを告白 盛り上がる館内の“若貴ブーム”の頃との違いを分析
NEWSポストセブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
佐々木朗希のメジャー挑戦を球界OBはどう見るか(時事通信フォト)
《これでいいのか?》佐々木朗希のメジャー挑戦「モヤモヤが残る」「いないほうがチームにプラス」「腰掛けの見本」…球界OBたちの手厳しい本音
週刊ポスト
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
連日大盛況の九州場所。土俵周りで花を添える観客にも注目が(写真・JMPA)
九州場所「溜席の着物美人」とともに15日間皆勤の「ワンピース女性」 本人が明かす力士の浴衣地で洋服をつくる理由「同じものは一場所で二度着ることはない」
NEWSポストセブン
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン