4月1日より、トヨタ自動車は新型「RAV4」の国内販売をスタートさせました。2016年の販売終了から、3年ぶりの復活だ。RAV4といえば、“街乗りSUV”の元祖というイメージが強いが、新型の乗り味はどうなのか。モータージャーナリストの鈴木ケンイチ氏が試乗レポートする。
* * *
トヨタのRAV4が帰ってきました。新しいRAV4は、過去のイメージと違って、ずいぶんと顔つきがゴツゴツしたものになっています。
1994年にデビューした初代RAV4は、若き木村拓哉さんを起用して、スマートなイメージをアピールしました。当時のSUVは、まだ“道なき道を走るオフローダー”というイメージが強く、文字通りに泥臭いものだと考えられていたのです。そこに颯爽と登場したスマートな初代RAV4は、一大旋風を巻き起こし、“街乗りのSUV”という新しいイメージを定着させました。
ところが、代を重ねるほどにRAV4は大型化し、日本での人気は低迷します。あまりの不人気さに、2012年のロサンゼルスショーでデビューした第4世代のRAV4は日本に導入されなかったほど。日本では、その前の第3世代モデルの販売を継続し、2016年に寂しく販売が終了してしまいます。
日本では、さっぱり売れなくなったRAV4。しかし、アメリカなど外国では、事情がまったく異なります。
2017年のRAV4の世界販売は80万台以上。アメリカでの販売も過去最高で、「アメリカの、すべてのSUVのなかで販売台数が最も多いモデル」「トヨタ車のなかで販売台数が最も多いモデル」になっていたのです。アメリカでRAV4は、トヨタの顔になるような存在に成長していたのです。