就職活動シーズンも佳境を迎え、多くの企業で面接が進んでいる。「売り手市場」と言われるが、大手企業・上場企業の求人件数を見ると、実はそうした企業に入る企業の難しさは変わっていない。では、面接をくぐり抜ける人材と、落とされる就活生の違いはどこにあるのか。就活塾・キャリアアカデミーの宇佐川景子氏が「就活生が陥りがちな失敗」を解説する。
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私が勤めている「キャリアアカデミー」に通った学生たちから聞いた、面接に落ちたケースでの「失敗」を4つご紹介したいと思います。
【1】企業の事業内容をほとんど把握していない
「面接で『入社したらやりたい仕事』を聞かれました。実は、面接まで会社のことをあまり調べておらず、公式サイトで読んだ事業のことをしどろもどろに話し、落ちてしまいました」(学生Aさん)
企業の事業内容をきちんと知らないということは、就活に時間をかけて準備をしていないということ。その企業への熱意がないことはもちろん、社会人になっても仕事の準備をしっかりしない人とみなされて、内定は難しくなります。
企業のウェブサイトを読むことはもちろん、OB・OG訪問や会社説明会で社員の話を聞いて、その企業ならではの志望理由を文章にかけるようにしたいものです。ウェブサイトも、表面的な事業内容だけを見るのではなく、中期経営計画や決算発表資料などを読み込んで会社が目指す方向性、力を入れている事業を把握しておくことが必要です。雑誌などで社長インタビューを探して読むことも効果的でしょう。理想的には、大学3年生の夏までには事業内容を踏まえたやりたい仕事について面接で話せるよう準備しておくべきです。
【2】突飛なことをする
「自己紹介で一発芸を披露しましたが、面接官は誰も笑わず、冷たい空気が流れました」(学生Bさん)
自己紹介で、面接担当者の記憶に残るのが大事だと思って一発芸をしたそうです。確かに記憶に残ることは大切です。しかし、SNSでウケを狙うような目立ち方ではなく、誠実で仕事に対する熱意があるといった方向で記憶に残らなければなりません。一見地味であっても、話している内容や温度感によっては、面接官の記憶にはしっかり残ります。変に目立つ必要はありません。それよりも謙虚に元気がよいほうが、好感度が高いと言えます。