永田町ではいよいよ「ポスト安倍」に向けた動きが喧しくなり、メディアにもさまざまな名前が取り沙汰される。だが、それを見る国民の目は冷めている。3月に行なわれた産経・FNNの世論調査では、約7割が「ポスト安倍」の具体的名前を聞かれて「いない」と答えているという現実がある。
では発想を転換し、こう問うてみるのはどうだろう。「総理にしてはいけない政治家は誰か」──政治のスペシャリストの答えからは、逆説的に「令和時代の総理の条件」が浮かび上がってきた。
令和の時代にはどんな総理が生まれ、この国をどこに向かわせるのか。
永田町では「岸破義信」(岸田文雄氏、石破茂氏、菅義偉氏、加藤勝信氏)と呼ばれるポスト安倍世代の政治家たちをはじめ、「次の次」をうかがう河野太郎氏や小泉進次郎氏、「初の女性首相候補」としては野田聖子氏、稲田朋美氏、小渕優子氏など多くの名前があがっている。
だが、政治ジャーナリストの田中良紹氏は「人材が乏しい」という。
「総理になるには天の時、地の利、人の和が必要とされ、運に左右される。また、政治家は何かを契機に大化けする可能性もある。それだけに、現在の資質でその政治家の将来の可能性を判断することには抵抗があるが、令和の首相候補とされる顔ぶれを見て寂しい現実を突きつけられる」
総理となるべき資質と資格がない人物が国を率いれば新しい時代に国民は不幸になる。平成の時代に国民はさんざんそのことを思い知らされた。
そこで本誌は政治家OBや政治学者、評論家、ジャーナリストなど30人にアンケート調査し、「令和の総理にしてはいけない政治家」をあげてもらった(投票者1人つき3人まで回答)。