5月は自民党各派閥の資金集めパーティラッシュの時期。今年は夏に参院選を控えているとあって各派が盛大さを競い合っている。皮切りとなった9日の二階派パーティは4000人、14日の麻生派パーティは参加者4600人を集めた。いずれも安倍晋三首相が挨拶に立ち、党幹部たちが勢揃いして会場は満員だった。
雰囲気が違ったのが13日にホテルニューオータニの「芙蓉の間」で開かれた石破派パーティだ。
同派会長の石破茂氏といえば、前回の総裁選で安倍首相を相手に善戦し、時事通信の世論調査の「次の首相にふさわしい人物」でも小泉進次郎氏に次いで2位につけている有力な次期首相候補の1人。さぞかし盛り上がっただろうと思いきや、そうではなかった。
安倍首相は出席せず、大物の挨拶は二階俊博・幹事長くらい。党幹部の姿もまばらだった。派閥パーティをはしごする常連客がいう。
「どのパーティでも有名な政治家が挨拶に立つたびに客が演壇に近づいて一斉に携帯カメラを向けるが、石破派の場合は安倍さんは来ないし、他の派閥と対照的なとても地味で面白みに欠ける会合なんです」
そのためなのか、パーティ前夜、ある政界関係者からLINEを通じて不思議な連絡が回った。
〈明日、18時半から行なわれる石破元幹事長のパーティに無料ご招待します。お土産つきです。ぜひお越しください〉
という内容だ。LINEを受け取った人物の話。