月曜から土曜まで、毎朝8時から2時間半以上もマイクの前でしゃべり続ける──浜村淳(84)がパーソナリティを務めるラジオ番組『ありがとう浜村淳です』(毎日放送)が、4月で45周年を迎えた。朝一番に、柔らかな関西風の名調子でニュースを紹介。日替わりゲストを招いてのトークから、「実際の映画より面白い」と評される映画解説まで、幅広い内容を網羅。3世代にわたって愛される関西の人気番組だ。
「今の番組ディレクターは、放送開始時は生まれていませんし、俳優の菅田将暉さん(大阪出身)や野村周平さん(神戸出身)のように、子供の頃に聴いていたという芸能界のスターもいます。彼らが番組ゲストとして来てくれると、第一声が『まだやっておられるんですか』ですよ(笑い)」
毎晩10時には寝て、朝5時前に起床。6時にはスタジオに着き、一般紙からスポーツ紙まですべてに目を通し、その日の話題を考える。時間の都合上、実際に紹介できるのは準備したネタの3分の1程度。「反響はすぐに電話やFAXで届きます。『いい勉強になった』と言われると嬉しいですね」
そして8時にひとたび番組が始まると、ノンストップでしゃべる毎日だというから、並大抵ではない。「声を維持するために、仕事以外ではなるべく話さないようにしている」という浜村。平日で2時間半、土曜は3時間半もしゃべり続ける。だが浜村はこう微笑むのだ。
「続けてこられた理由のひとつは、楽しくやってきたからでしょうね。何事も楽しまないと長続きしませんから」