「字は人を表す」の言葉通り、筆跡からその人の性格や人柄、運気まで診断する「筆跡心理学」が存在する。筆跡診断士の資格を持ち、筆跡アドバイザーとしても活躍する書家の高橋史氏が、世界情勢の鍵を握るドナルド・トランプ・第45代アメリカ合衆国大統領、金正恩・朝鮮労働党委員長、習近平・中国国家主席の筆跡からその性格と相性を診断する。
◆トランプ大統領と金委員長の署名(2018年6月と2017年7月)
【総評】左は2018年6月米朝首脳会談の共同声明の署名で、トランプ大統領(左)と金委員長(右)。右は2017年7月の大陸間弾道ミサイル発射実験の実行を命じる金委員長の署名。
「トランプ大統領は字間が狭く、ストレスが溜まっている印象を受けます。トランプ大統領は縦長、金委員長は横長と相反する特徴があり、逆に共通するのは字の線と線の間の隙間が非常に狭い点。隙間が狭い筆跡の性格は相手を受け入れない傾向が強い。米朝交渉も難航を極めそう」(高橋氏、以下同)
【1】トランプ氏の尖っている箇所の筆跡に、トップに立ちたいという心理が強く出ている。攻撃的な主張をする刺々しい感じが伝わる。
【2】金正恩氏は各文字と書名全体が右上がりになっている。右上がりは伝統を重んじ保守的な性格を表わす筆跡。右上がりの度合いが強すぎると独裁志向が強まる。
【3】横線同士の間隔が狭いのは、相手を受け入れない性格。この署名は米朝首脳会談前年のもので、【2】の署名よりも右上がりが激しく、国際社会での孤立に焦る心情が滲み出る。