子育てを積極的に行う男性を「イクメン」と呼ぶのに対し、育児も家事もまったく協力しない男性のことを「ゼロメン」と呼ぶ。働く主婦の調査機関「しゅふJOB総合研究所」所長兼「ヒトラボ」編集長の川上敬太郎氏は、4人の子どもの父親でもあるが、「最初の子が生まれてしばらくはゼロメンだった」と話す。そんな川上氏が“脱ゼロメン夫”になるためのヒントを提案する。
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厚生労働省は2010年から「イクメンプロジェクト」を推奨し続け、今年4月には三菱UFJ銀行が男性行員に1か月の育休取得を実質的に義務づけると報じられた。日本中の夫を“イクメン化”する動きが進んでいる。
一方、家事も育児もまったく行わない男性は「ゼロメン」と呼ばれる。いまの世の中の風潮を見ると、ゼロメンは絶滅危惧種になりつつあると思えてしまうが、実態はそうではない。
昨年11月、しゅふJOB総研にて仕事と家庭の両立を望む“働く主婦層”に、「2018年を振り返って、夫は家事・育児に十分取り組んでいたと思いますか?」と質問したところ、結果は【別掲1】のグラフの通り(有効サンプル数=451)となった。
「家事・育児を十分行っていて満足」「家事・育児を少しは行っていて不満はない」との回答があわせて47.7%あるものの、まだ不満を感じている妻の方が多い。そして、「家事・育児をまったく行っておらず不満」と回答した妻が16.9%。“ゼロメン夫”は厳然と存在している。
同じ質問を2017年にも行っているが、その時の結果との比較は【別掲2】のグラフ(サンプル数=638)だ。なんとゼロメン夫の比率は減るどころか、2017年から2018年にかけて、14.6%から16.9%へと増加した。