ロシアの首都モスクワの特徴のない、ごくありふれたホテルの一室に身を潜めている主人公。そこへ「助けに来た」と、見知らぬ男と女が順番に訪ねてくる。アメリカの国家安全保障局の膨大な諜報活動を元職員が暴露した「スノーデン事件」がもとになった舞台『WILD』。主人公を熱演したのは、Hey!Say!JUMP(以下、JUMP)の中島裕翔(25才)だった。
5月25日、スタンディングオベーションのなか、幕を下ろした東京公演の千秋楽。中島が会場となった「東京グローブ座」を後にしたのは、終演から2時間以上が過ぎてからだった。
「裕翔くんは最近、仕事場への出入りに非常に気を使っています」(舞台関係者)
その日中島は出待ちのファンが立ち去った後、周囲を気にしながら帰路についた。その表情は心なしか沈んでいた。
《会いたかった》、《年に1回の楽しみなのに》、《どうして? 涙が止まらない》、《なんのためにバイト頑張ってきたのかわからない》、《マナーを守っている人も巻き添えをくうなんて…》
5月19日、ネット上にはファンの悲鳴が飛び交った。JUMPがデビュー以来12年間続けてきたアリーナツアーの中止を突然、発表したからだ。
「中止の原因は一部の熱狂的なファンの迷惑行為が改善されなかったからだと説明されました。ただ、ファンの迷惑行為は何もJUMPに限ったことではありません。JUMPファンからすれば“迷惑行為というのは口実で、まさか不仲や脱退が原因なのではないか”“まさか解散はないよね…!?”と不安の声が一気に広がった」(芸能関係者)
◆駆り立てられたファンの不安
発表1週間前の5月12日、一部のインターネットニュースで《「Hey! Say! JUMP」に不穏な動き》という記事が報じられた。
「木村拓哉さん(46才)、岡田准一さん(38才)に続いて俳優として注目を浴びる中島さんに“グループを脱退する動きがある”という内容です。確かにドラマや舞台など俳優業に力を入れてはいますが、インターネットだけの記事で単なる噂だと思っていた矢先に“ツアー中止”が報じられたので、ファンの不安が駆り立てられてしまいました」(前出・芸能関係者)
5月25日放送の『ミュージックフェア』(フジテレビ系)に山田涼介(26才)がソロ出演したことも不安を煽ったようだ。