今井さやか(29)は、千葉ロッテマリーンズの本拠地「ZOZOマリンスタジアム」の人気ビール売り子だ。実は彼女は、台湾プロ野球ラミゴ・モンキーズのチアグループ「LamiGirls」のメンバーというもう一つの顔を持つ。
千葉で試合があるときはサーバーを担いでビールを売り、試合のない週末に月イチの頻度で台湾へ渡りチアガールに変身。二刀流の大谷翔平も真っ青の二足の草鞋を履いている。
彼女が所属するLamiGirlsは、台湾リーグのチアチームの中でも、抜群の人気・知名度を誇る。総勢22名のメンバーは多彩な顔触れだ。バラエティー番組出演などタレント活動をするメンバー。現役のCMタレントにモデル。インスタグラムで50万人のフォロワーを抱える売れっ子もいる。いわば、台湾のアイドルグループ的存在だ。
台湾リーグでは、日本に比べてかなり独特な応援スタイルでファンが応援を楽しんでいる。ラミゴのホーム「桃園国際棒球場」では、ラミゴファンは内野スタンドに陣取る。味方の攻撃中は、一塁側、三塁側のベンチ上で男性リーダーとチアガールが中心となり、掛け声とダンスでスタンドを盛り上げる。初回の攻撃時からファンは総立ち。日本の外野応援団席と同じような風景が、内野スタンド全体で広がる。
守備の間、LamiGirlsたちはベンチ上の最前列席に座って観戦するのだが、桃園球場では試合のチケットが、バックネット裏ではなく、彼女たちの座席周囲から売れていくというから驚きだ。ちなみに、このエリアは現地で「熱區」(ルーチュー。意味はホットスポット)と呼ばれているそうだ。