また、緑内障の専門医は、「目薬のさし方」にも注意を払うという。
「緑内障は特に目薬が大切なので、専門医であればさし方の説明を十分に尽くします。点眼した直後に目をパチパチと瞬きさせると、目薬の成分が行き渡らず、涙で流されて効果が薄まります。目薬をさした後は目をつむり、鼻の根本にあるメガネのブリッジがあたる部位を最低でも1分ほど押さえると、薬効成分が眼球にとどまって効果が最大化されます。目薬のさし方を重要視しない医師は、問題があると思います」(平松医師)
緑内障の初期は自覚症状がほとんどないとされるが、平松医師は「ヒントはあります」と指摘する。
「患者団体の調査では『光が非常にまぶしく感じた』『テレビのテロップがフッと見えなくなった』『新聞がチラついた』などの初期症状が報告されています。こうした兆候が生じたら、念のため眼科を受診してほしい」(平松医師)
文■伊藤隼也(医療ジャーナリスト)
※週刊ポスト2019年6月14日号