トヨタ自動車の高級車ブランド、レクサスのSUV「RX」がマイナーチェンジし、3列ソート・7人乗りのロングタイプが加わった。中大型ミニバンに比べて車内スペースが狭いSUVだが、果たしてレクサスブランドの乗り心地はどうなのか。自動車ジャーナリストの井元康一郎氏が試乗レポートする。
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トヨタがアメリカを主体に世界で販売しているプレミアムラージSUV「レクサスRX」に2017年末、3.5リットルV6ハイブリッドパワートレインを搭載し、室内に2-3-2人の7人乗りが可能な3列シートを備えたロングバージョン「RX450hL」が追加された(国内販売は8月下旬~)。
このRX-Lは発売以降、なかなか好評なのだそうだ。車体のテールが11cm延長され、全長は実に5m。3列目シートを折り畳んだときの荷物の収容性は標準型に比べてはるかに良好で、そこが人気獲得の最大のポイントとなっている。
一方、多人数乗車という観点では、ホイールベースを延ばさないまま後部だけを延長した関係で3列目シートが狭く、あくまで小柄な人のエマージェンシー用という意味合いしかない。
そのシートレイアウトをあえてフルに使いながら、大人6名乗車で東京~群馬北部を約450kmツーリングする機会があったので、所感をリポートしたい。
出発はまず1名乗車で始まり、都内複数か所で同行する人をピックアップしていく。4名乗車まではもちろん2列目までで事足りる。2列目シートを後端までスライドさせると足元は広々。この時点では標準型のRXとほとんど同じ使い心地だ。
最後の2名をピックアップしたところで、いよいよ3列目シートを使ってみた。2列目を後ろに下げていると、3列目の足元スペースはほぼゼロになって乗車不能になる。3列目を使うときには2列目をスライドの前端に寄せるのがほぼマストだった。