崔氏がそう主張する理由はもう一つある。
「民間支援団体は『慰安婦問題』で日本に謝罪と賠償を求める“政治活動”を主にしています。元慰安婦のおばあさんを救うことが目的の団体が、雨や雪が降る寒い中でも強行される日本大使館前のデモ活動や、長時間のフライトが強いられる欧米などでの政治活動の場に、なぜ高齢のおばあさんたちを引っ張り出すのでしょうか。
長年、彼らの支援を受けている元慰安婦のおばあさんたちは、団体側の言いなりになってしまっている。それはおばあさんたちのためではない。政治活動と切り離すためにも、韓国政府が自らやるべきなのです」(崔氏)
つまり韓国政府も民間支援団体も本質的には元慰安婦に支援金を渡して救済するより、韓国人の反日感情を煽ることに注力しているのだ。韓国が主張する「慰安婦問題」とはそもそも何の解決を目指しているのだろうか。
【プロフィール】チェ・ソギョン/1972年、韓国ソウル生まれ。高校時代より日本語を勉強し、大学で日本学を専攻。1999年来日し、関東地方の国立大学大学院で教育学修士号を取得。大学院修了後は劇団四季、ガンホー・オンライン・エンターテイメントなど日本の企業で、国際・開発業務に従事する。その後、ノンフィクションライターに転身。著書に『韓国人が書いた 韓国が「反日国家」である本当の理由』、『韓国人が書いた 韓国で行われている「反日教育」の実態』(以上、彩図社)、『「反日モンスター」はこうして作られた』(講談社)など。最新刊は韓国の「反日」の正体を検証した『韓国「反日フェイク」の病理学』(小学館新書)。