大河ドラマ『いだてん』が視聴率低迷に苦しむなか、来年の大河『麒麟がくる』が6月3日、クランクインした。主人公は本能寺の変で織田信長を討った明智光秀。
「近年の大河ではこの時期の始動は早いほうです。原作のないオリジナル脚本で、第1話の冒頭から派手な合戦シーンを多数盛り込む展開になる」(NHK関係者)
歴史作家の井手窪剛氏は次のように言う。
「光秀は“超有名人”のわりに史料に現われるのは40歳頃から。それ以前は伝聞か後に作られた物語の類がほとんどで実像はよく分かっていない。だからこそ“創意工夫”をしやすい」
とりわけオリジナリティが発揮されるとみられているのが長谷川博己(42)演じる光秀を巡る女の闘い。美濃の蝮・斎藤道三の娘・帰蝶(濃姫)を演じる沢尻エリカ(33)と、京都の戦災孤児・駒の門脇麦(26)が恋の火花を散らす。
「幼いころから光秀を知る帰蝶は、道三の娘という立場を利用し、合戦の直前に光秀を呼び出すや言葉を交わし、見つめ合う。対する駒は身分も低く、遠くから見つめるばかり。だが、その熱い視線に帰蝶は気づいている……といったシーンが描かれる予定です」(前出・NHK関係者)