その反面、カップスっていうのは時間にルーズなバンドとしても語り草になっていますね。ジャズ喫茶では時間にメンバーが揃わなくて、対バンのバンドに2ステージ先にやってもらっているうちにメンバーが揃う、なんてこともよくありました。
あの頃は色んなGSがありました。でもカップスに入る前からスパイダースは好きでしたね。演奏もうまいし、エンターテイメント性もあったし。
僕はカップスを途中で辞めてバークリー音楽大学へ留学に行き、帰国後に組んだのがゴダイゴなんです。今はゴダイゴもカップスも再結成していて、時折ステージをやっています。また、年に何本か「ザ・GS」っていうパッケージショーにも単身で参加させてもらっていて、そのステージではGSのヒット曲を余す事なくやっていますよ。
【ザ・ゴールデン・カップス】1966年、デイブ平尾が横浜のメンバーを集めてグループを結成。当初はグループ・アンド・アイと名乗り、米兵が集まる本牧のレストランバー「GOLDEN CUP」に専属出演。デビューするにあたり店の名前をとってゴールデン・カップスと改名した。メンバー個々の強烈な個性と卓越したテクニックは評判となり、たちまち実力派の人気グループに。メンバー・チェンジの多いグループで、故・アイ高野や柳ジョージが在籍していた時期もある。代表曲は『長い髪の少女』『愛する君に』など。
※週刊ポスト2019年6月28日号