音楽誌『BURRN!』編集長の広瀬和生氏は、1970年代からの落語ファンで、ほぼ毎日ナマの高座に接している。広瀬氏の週刊ポスト連載「落語の目利き」より、ファンからのリクエストによる新作オンパレードを三遊亭白鳥がトリをつとめた池袋演芸場5月中席夜の部で味わった、寄席の醍醐味についてお届けする。
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池袋演芸場で5月中席夜のトリを務める三遊亭白鳥が、ファンからのリクエストを基にネタ出しした。
11日『黄金餅池袋編』
12日『萩の月の由来』
13日『トキ蕎麦』
14日『白鳥版火焔太鼓』
15日『殿様と海』
16日『隅田川母娘令和版』
17日『人間椅子』
18日『死霊のラクダ』
19日『死神ちゃん』
20日『秘密の花園』
僕は初日に行った。寄席では10年ぶりだという『黄金餅池袋編』を観るためだ。池袋演芸場は昼夜入れ替えなし。昼の部終了と同時に入場したが、既に空席は僅か。かつて沢山出されていた補助席がなくなったのが痛い。最後列になんとか座れたが、開演後も続々と客が入ってきて立ち見が出る大盛況となった。