改めて両者に問うと、日本農産工業もJRAも「調査中で回答を差し控える」とした。
どちらの責任になるのか、当事者には重大な問題だ。
「急な競走除外で馬の調整が狂い、次のレースへの影響は避けられない。オーナーは補償を求めて声をあげることになる」(藤田氏)
影響を受けた競走馬が多いだけに、巨額賠償になりかねない。アトム市川船橋法律事務所の高橋裕樹弁護士がいう。
「現時点では販売元に損害賠償責任があるように思えますが、156頭の特別出走手当(全ての出走馬に交付される手当。重賞の場合、約43万円)だけで約6500万円。獲得できたかもしれない賞金についての補償まで認められれば、数億円単位の賠償になる」
“審議ランプ”は灯ったままだ。
※週刊ポスト2019年7月5日号