その曲のイントロが流れ出すと、客席からは驚き混じりの歓声があがった──。6月16日、サザンオールスターズのデビュー40周年ツアーが千秋楽を迎えた。桑田佳祐(63)は、デビュー曲の『勝手にシンドバッド』から最新曲まで30曲以上を披露。そのラストに歌い上げたのが、『旅姿四十周年』だった。
1983年に発表されたこの曲は、元々『旅姿六人衆』というタイトルだった。これに、コアなサザンファンが敏感に反応した。
〈ずっと聴きたくて待ちわびていましたが、封印されてしまったかのように思っていました〉
〈余韻がまだ残ってます。幻の曲が幻でなくなった瞬間でした(涙)〉
インターネット上には、そんなコメントが躍った。なぜ“封印された曲”なのか。芸能関係者が明かす。
「サザンは、デビュー当時は6人組でした。ですが、2001年にメンバーの1人が脱退。2006年にそのメンバーが事件で逮捕された。1998年のライブで歌ったのを最後に、脱退以降、『旅姿六人衆』がライブなどで披露されることはなく、ファンの間では“6人組じゃなくなったからもう歌われない”と囁かれていた」
それだけに、桑田が20年ぶりに伝説の曲を歌ったことに、ファンの喜びはひとしおだったようだ。音楽関係者は次のように話す。