芸能

ジャニー喜多川社長が生み出した数々の芸能手法と裏方精神

ジャニー社長は、2012年に「ギネス世界記録」に掲載された

 6月18日の昼過ぎ、ジャニーズ事務所のジャニー喜多川社長(87才)が都内の高級マンションから病院へ緊急搬送され、多くの所属タレントが病院に駆けつけた──。

 超人気アイドルを多数抱える芸能事務所のトップにして、そのアイドルたちから尊敬されてやまないジャニー社長。一体、どんな人物なのだろうか。

 ジャニー社長の本名は喜多川擴(ひろむ)。1931年、日本人の両親の間に、アメリカ・ロサンゼルスで生を受けた。僧侶である父親は、ロスの一角、日本人街リトルトーキョーにある高野山米国別院の主務を務めていた。

 ジャニー社長が2才の時に一家は帰国するが、戦後、ロスに再渡航。1950年、ジャニー社長は父親がロスの寺院につくったステージに日本の芸能人を呼んで公演を行う際、そのサポートをすることで、ショービジネスの世界に足を踏み入れた。

 その後、日本に戻ったジャニー社長は、アメリカ大使館に勤務する傍ら、少年野球チームを率い、そのチームのメンバーを芸能界デビューさせる。それが、あおい輝彦(71才)らが所属した4人組「ジャニーズ」だった。

 ジャニー社長は歌って踊れるグループにするために彼らをレッスンに通わせ、満を持して、1964年にデビューさせた。ジャニーズ事務所はその2年前の1962年に創業されている。

 1968年にはおりも政夫(65才)らが所属する4人組の「フォーリーブス」をデビューさせる。フォーリーブスは、ジャニーズのバックダンサー出身者で、そのフォーリーブスのバックダンサーから郷ひろみ(63才)が誕生している。

「その頃には、スターの後ろで踊っていた少年を次のスターに抜擢するという仕組みを構築した。今や、ジャニーズ事務所以外でも採用されている日本のエンターテインメントの構造は、ジャニーさんが築いてきたといっても過言ではない。ジャニーさんがいなければ、日本のショービジネスは何十年も遅れていたはずです」(芸能関係者)

 その功績は「ギネス世界記録」にも認められ、2011年に「最も多くのコンサートをプロデュースした人物」「最も多くのナンバーワン・シングルをプロデュースした人物」として、2012年には「チャート1位を獲得した歌手を最も多くプロデュースした人物」としても認定されている。

関連記事

トピックス

6月3日に亡くなった長嶋茂雄さんとの写真を公開した大谷翔平(公式インスタグラムより)
《さようなら長嶋茂雄さん》大谷翔平から石原裕次郎まで、誰からも愛された“ミスター”の人生をスターたちとの交流で振り返る 
女性セブン
人気インフルエンサーがレイプドラッグの被害者に(Instagramより)
《海外の人気インフルエンサーが被害を告発》ワインに“デートレイプドラッグ”が混入…「何度も嘔吐し、意識を失った」「SIMカードが抜き取られていた」【オーストリア】
NEWSポストセブン
『激レアさんを連れてきた。』に出演するオードリー・若林正恭と弘中綾香アナウンサー
「絶対にネタ切れしない」「地上波に流せない人もいる」『激レアさんを連れてきた。』演出・舟橋政宏が明かす「番組を面白くする“唯一の心構え”」【連載・てれびのスキマ「テレビの冒険者たち」】
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平が帰宅直後にSNS投稿》真美子さんが「ゆったりニットの部屋着」に込めた“こだわり”と、義母のサポートを受ける“三世代子育て”の居心地
NEWSポストセブン
「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
《“ミスター”長嶋茂雄さん逝去》次女・三奈が小走りで…看病で見せていた“父娘の絆”「楽しそうにしている父を見るのが私はすごくうれしくて」
NEWSポストセブン
現場には規制線がはられ、物々しい雰囲気だった
《中野区・刃物切りつけ》「ウワーーーーー!!」「殺される、許して!」“ヒゲ面の上裸男”が女性に馬乗りで……近隣住民が目撃した“恐怖の一幕”
NEWSポストセブン
シンガポールの元人気俳優が性被害を与えたとして逮捕された(Instagram/画像はイメージです)
避妊具拒否、ビール持参で、体調不良の15歳少女を襲った…シンガポール元トップ俳優(35)に実刑判決、母親は「初めての相手は、本当に彼女を愛してくれる人であるべきだった」
NEWSポストセブン
「ミスタープロ野球」として広く国民に親しまれた長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
《“ミスター”長嶋茂雄さん逝去》次女・三奈が小走りで…看病で見せていた“父娘の絆”「楽しそうにしている父を見るのが私はすごくうれしくて」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ犯から殺人犯に》「生きてたら、こっちの主張もせんと」八田與一容疑者の祖父が明かしていた”事件当日の様子”「コロナ後遺症でうまく動けず…」
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
「本人にとって大事な時期だから…」中居正広氏の実兄が明かした“愛する弟との現在のやりとり”《フジテレビ問題で反撃》
NEWSポストセブン
現在、闘病中の西川史子(写真は2009年)
《「ありがとう」を最後に途絶えたLINE》脳出血でリハビリ中の西川史子、クリニックの同僚が明かした当時の様子「以前のような感じでは…」前を向く静かな暮らし
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
「兄として、あれが本当にあったことだとは思えない」中居正広氏の“捨て身の反撃”に実兄が抱く「想い」と、“雲隠れ状態”の中居氏を繋ぐ「家族の絆」
NEWSポストセブン