創業39年。老舗と呼ぶには少し早いが、東京下町の鰻の名店として「魚政」の名は欠かせない。美味しさの秘訣は、調理法だ。
1人1匹、注文が入ってから活きた鰻を捌くため、最短でも調理に40分はかかる。先に出される揚げたての骨せんべいと肝わさを食べ、冷酒を味わいながら、ゆっくりと待ちたい。日本酒は全国から人気の銘柄が揃う。
もともとまかない飯だった「うなわさ重」(写真は特上・7090円)。蒸してから紀州備長炭で焼き上げた白焼を、アツアツのご飯にのせる。最後にネギを散らし、ワサビと特製和風ダレで食べる。身が崩れる直前までふわっふわに蒸された身は、口の中でとろけるよう。サシがほどよく、脂のキレがよくあっさりしている。年配者でもペロリといけると夏場は特に好評だ。