「まさか!」。参院選終盤、公明党に激震が走った。自民党の情勢調査で東京選挙区(定数6)では1位が自民・丸川珠代氏、2位は共産党の吉良佳子氏、山口那津男・公明党代表は3位と共産党候補を下回っていたからだ。実際は山口代表は「80万票、2位当選」という目標としていたラインに達し、首都決戦で大物の存在感を見せる結果となった。
が、選挙中、その山口陣営を悩ませたのが山本太郎氏率いる「れいわ新選組」から出馬した沖縄出身の創価学会員、野原善正候補だった。昨年の沖縄県知事選で玉城デニー氏を支援した人物だ。
東京の選挙掲示板に張られた山口氏のポスターには「公明党」の党名がなかったのに対し、野原氏のポスターには「沖縄創価学会壮年部」と大きく書かれ、どっちが公明党の候補かわからない。
そのうえ野原氏は選挙演説で、
「池田大作先生は公明党の前身・公明政治連盟を結成したときに、『もし将来、平和や福祉を捨てたら、民衆に敵対するようになったならば、党を壊しなさい』とご指導なさっています。私が今の公明党をぶっ壊す、というのは池田先生のご意志なのです」
と学会員にピンポイントで訴え、7月14日には公明党本部と創価学会総本部がある東京・信濃町に乗り込んで街頭演説。「公明党は『平和・福祉』という立党の精神に戻ってもらいたい!」と訴えた。