深田恭子の“泥棒スーツ姿”も話題を集めるラブコメドラマ『ルパンの娘』(フジテレビ系)。視聴率はまだ一桁だが、すこぶる評判がいい。主演の深田恭子の魅力についてコラムニストのペリー荻野さんが解説する。
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日本人はランキングが大好きと言われるが、「期待を裏切らない浮世離れ女優ランキング」があれば、間違いなく頂点でにっこりするのは深田恭子である。
新ドラマ『ルパンの娘』でも、思いっきり期待を裏切らない存在感を見せつけている。
図書館で働く三雲華(深田)は、実は悪党のみを狙う謎の大泥棒家族「Lの一族」の娘。その恋人・桜庭和馬(瀬戸康史)は一族全員警察官という家柄だった。ロミオとジュリエットの悲恋話…かと思ったら、毎回、とんでもない悪党が出てきて、Lの一族は彼らからお宝をいただくことに。
おっとりしたお嬢様姿だった華は、バラ色のボディスーツにハイヒール、仮面舞踏会かと思うようなアイマスクで怪盗に変身! 同様にゴージャス泥棒姿になったパパ(渡部篤郎)とママ(小沢真珠)、錠前破り名人のお祖母ちゃん(どんぐり)とともに現場に急行するのである。悪あがきする悪党には、容赦なくヒールでキックをかます華。その横ではパパとママがにこにこと宝石をかき集めているよ…。
多くの人は華の姿を見て深田の「当たり役」を思い出したに違いない。映画『ヤッターマン』のドロンジョ様。ヤッターマンと戦う悪の集団ドロンボー一味のリーダーである彼女は、黒い革のボディスーツに、逆三角形のマスクというセクシーな悪女。手下のボヤッキーやトンズラーには「このスカポンタン!!」とパワハラの日々だ。深田ドロンジョはアニメイメージそのままで驚いたが、そのハイヒールが実に18cmで、マスクと合わせると身長が2mにもなると聞いて、またびっくりしながら、なぜか笑えた。
そして、ヤッターマンにやっつけられ、髪もスーツも焼けこげながら「ヤッターマンめ、いっつもいっつも!悔しい!!」と自転車で逃げていくドロンジョは、見事「第52回ブルーリボン助演女優賞」「第16回東京スポーツ助演女優賞」を獲得。この役で…。心からお祝いしたいと思ったものである。