東京五輪の代表争いが、ギリギリまで盛り上がりそうなのが「女子ゴルフ」だ。
「世界ランキングを基準に算定する五輪ポイントの上位60人に出場優先権が与えられるが、原則として1国2人までで、来年6月30日の時点のポイントで出場者が決まる」(担当記者)
現在トップは今季、米ツアー3勝目をあげた畑岡奈紗(20)で、世界ランク8位(7月18日時点、以下同)。23位に鈴木愛(25)、42位に比嘉真美子(25)と続いていたが、彗星の如く“有力候補”が現われた。
資生堂アネッサ・レディス(7月7日最終日)で今季2勝目をあげた渋野日向子(20)だ。本格的なツアー参戦は今年から。年初は563位だった世界ランキングは45位まで急上昇。優勝会見では「(代表入りの)チャンスがあるなら掴んでいきたい」と意気込んだ。
「彼女の五輪への思いが強いのは、筑波大陸上部でやり投げの選手だった母・伸子さんの叶えられなかった夢を実現したいから。コーチの指導によりラウンド中も笑顔を絶やさないスタイルで人気です」(ツアー関係者)
どこまで畑岡に迫れるのか。プロゴルファー・沼沢聖一氏はこうみる。
「畑岡プロは米ツアーが主戦場ですが、10月の日本女子オープン、11月の日本開催の米ツアー・TOTOジャパンクラシックで実現するであろう2人の直接対決が楽しみですね。常識的には経験豊富な畑岡プロが上をいくが、今の渋野プロはゴルフに迷いがない。サッと構えてサッと打つ。パッティングのうまさと勢いを考えれば、渋野プロの番狂わせは十分にあり得る」
同い年ライバルで揃って代表の座を射止め、本番でメダルを競ってほしい。